え?今更?な感が強いGoogle TV
2020年10月1日、Googleが新しいストリーミング対応デバイス「Chromecast with Google TV」の発表・販売が米国で始まりました。
日本でも販売が予定されています。
Chromecastというと、スマホ画面をテレビに投影するデバイスと認識されている方も多くいらっしゃるはずです。
しかし、Google TVは、単体で動画配信サービスを再生する機能がついている、Fire TVやApple TVと同じようなデバイスになります。
さらに、個人的にはChromecastの欠点だと思っていた、「専用リモコンがない」というのを解消し、リモコン付きで販売されます。
でも、正直なところ「え?今更?」感が強い、とは思います。3年か4年遅れくらいで追いついてきたんだけど、後だしじゃんけんなのにぶち抜くほどではなかった・・といった感じです。
また、名称がむやみに長く、呼びにくいのも「なぜ?」です。シンプルにGoogle TVでよかったのでは・・(すみません、文句ばかりで・・確認中ですが、Android TVが今後Google TVになるようで・・)
Google TVの価格は50ドル、日本での販売価格を予想
Chromecast with Google TVの価格は海外での価格が50ドルとのことで、日本では5,680~5,980円あたりになるのでは、と予測します(注:確定価格ではありません。まだ発売時期も価格も発表されていません)。
Apple TVはかなり高いので対抗することはしないようで、Amazon Fire TVの価格に合わせてきた感じです。
実は1点だけGoogle TVに有利な点があって、それが4K対応している点。
Fire TVは4K対応版(6,980円)と通常版(4,980円)の2種類がありますが、Google TVは1種類で4K対応版のみになります。
ただ、現時点では、動画配信サービス側でも4K対応作品は十分に用意できていませんし、家庭でお使いのテレビも4Kに未対応のものが大半です。4K作品は非常に重いため、ネットワークの回線を多く必要とします。ゆくゆく5Gが一般化されて普及してくれば、徐々にインフラも整っていくと思いますが、現時点で4Kに対応したからといって受けられる恩恵はほとんどないといえます。
Fire TVの通常版にぶつけに行って、機能的メリットで勝負する可能性がありますが、海外での販売価格を下回ることになってしまうため、おそらく5,680~5,980円というのが販売価格になると予測します。
AmazonのFire TVシリーズはAmazonのセールに合わせて定期的に価格が一気に下がりますが、Googleは物販をそれほど多く行っておらず、セールをすることもまずないと考えられるので、中間価格に設定して、FireTVを購入しようとするユーザーの取り込み・乗換を狙うのではないかと思われます。
Google TVの発売時期を予想
明確な理由があるわけではありませんが、ハロウィンやクリスマス商戦に合わせてくるのではないかと思われます。
早ければ10月下旬、遅くとも11月中には販売が開始されるものと予測します。
Google TVのスペックをFire TVと比較
Google TV | Fire TV Stick 4K | |
---|---|---|
SoC | ARM Cortex-A55 1908MHz 4コア | ARM Cortex-A53 1.7GHz 4コア |
RAM | 2GB | 1.5GB |
空き容量 | 4.4GB | 4.5GB |
OS | Android TV OS 10 | Fire OS 6(Android) |
4K対応 | ○ | ○ |
リモコン | あり | あり |
価格 | 50ドル | 6,980円 |
付属品などもふくめ、Fire TV Stick 4Kと酷似しており、スペックはほぼ拮抗しています。
このため、単純に価格と対応サービスの種類というのがどちらを買うのかの判断基準になる可能性があります。
リモコンは乾電池式なのも同じです。
本体はリモコンと同じくらいのサイズです。
Google TVの対応サービス
ストリーミングデバイスは専用のOS・アプリになっている場合があり、動画配信サービス側がアプリを用意しないといけません。
もし、Google TVが今までにないOSを使っていると、開発ツールを配布してGoogle TV上で動作するアプリを開発してもらわないといけなくなるのです。
が、上記のスペックの比較表のところで注目すべき点がOSがAndroid TVである点です。
Android TVといえば、最近のテレビにはかなり採用が進んでおり、既にかなりの数の画配信サービスが対応しています。
Android TVに対応したサービス一覧
- U-NEXT
- Hulu
- Amazon プライムビデオ
- Lemino(dTV)
- dアニメストア
- Netflix
- FODプレミアム
- ABEMA プレミアム
- ディズニープラス
- DAZN
- YouTube
- RakutenTV
- ビデオマーケット
上記の通り。
つまり、確定ではありませんが、上記サービスは問題なく利用できる可能性が極めて高いです。
Chromecast with Google TVは買いか?
発表されたデバイスはスペック的にはFire TVと酷似しており、対応サービスの内容に至るまでほとんど差がついていない状況です。
そのため、価格だけが違いといっても過言ではなくなる可能性があり、もし価格が正式に決まって6,980円とかになると、後はデザイン的な差しかなくなってしまいます。
現在Fire TV シリーズを使われている方
買い替えのメリットはほとんどありません。Fire TVシリーズであれば、過去のバージョンであっても、それほど大幅に使い勝手が向上するわけではないので、壊れるまで使えば良いです。
Apple TVをお使いの方
第3世代までを使われている方なら対応サービスが一気に増えるため、買い替えメリットがあります。日本での販売価格次第では買いです。
Chromecastをお使いの方
リモコンがないことに不便を感じている方は、乗り換えることで軽量な専用リモコンが使え、スマホのバッテリーを気にする必要がなくなりますので買いですね。
現在ストリーミングデバイスをお持ちでない方
Fire TVシリーズと比較し、スペック・対応サービス・価格ともにそれほど差がないため、Google TVの方を選ぶのも手です。
Google TV発売の意義
我々ユーザーにとっては、Fire TVと並ぶ選択肢が一つ増えた、と言えます。
現時点ではFire TVキラーとして投入された商品という位置づけのようにしか見えませんが、今後価格競争や性能競争が進めばメリットも大きくなると予測します。
テレビを利用するための端末のシェア争いとして、Amazonは物販が得意なので物販で使い勝手の良いFire TVを開発して普及させ、一方ソフトウェア開発の方が得意なGoogleはAndroidを核にテレビ自体に直接Android TVを組み込んでもらうことでシェアを確保することを優先し、十分に普及してきたので物販の方にも手を伸ばした、といったところでしょう。
※本記事でChromecast with Google TVについての価格・発売時期・機能などを推測から予測として記載しておりますが、明確に決定した情報というわけではありませんのでご注意ください。